JPYCとは?ローソンや自販機で使える未来と1円の仕組み
ローソンや自販機で1円のトークンを使う未来は、JPYCの発行・償還という地味な土台の上にあります。JPYCは、日本円と1対1で交換できるよう設計された日本円建てステーブルコインです。JPYC株式会社が資金移動業者として発行し、銀行振込だけではつながりにくいweb3の世界へ円の価値を持ち込めます。ただし、以前からあるJPYC Prepaidとは別のトークンです。の仕組みと、使う前の確認点をまとめます。
この記事は、2026年8月18日時点の情報をもとに作成しています。
JPYC株式会社は2025年10月から資金移動業型JPYCを日本円と1対1で発行している
なぜ「JPYC株式会社は2025年10月から資金移動業型JPYCを日本円と1対1で発行している」といえるのでしょうか。現行JPYCは資金決済法上の電子決済手段で、暗号資産ではありません。JPYC株式会社は2025年8月18日に資金移動業者の登録を受け、同年10月に発行を開始しました。同社の公式発表によると、裏付け資産は日本円の預貯金と国債で保全し、利用者は日本円と引き換えにJPYCを受け取り、JPYCを日本円へ償還できます。
1JPYCが1円を目指すため、ビットコインのような値上がり益を狙う商品ではありません。主な役割は、ウォレット間送付、web3サービスの支払い、企業間の精算など、ブロックチェーン上で円の価値を動かすことです。保有するだけで利息が付くわけでもありません。
JPYCがローソンや自販機へ広がると、誰が便利になる?
答えからいうと、現行JPYCはEthereum、Avalanche、Polygonで発行されています。送付元と受取先が同じネットワークに対応しなければ届かない場合があります。ネットワーク名と公式コントラクトアドレスを確かめ、最初は少額で試すのが安心です。JPYC株式会社は偽JPYCへの注意喚起で、見た目ではなく固有のアドレスを確認するよう案内しています。
送付には各ネットワークの手数料を支払う通貨も必要です。円建てだから銀行振込と同じ操作感とは限りません。送り先のサービスがJPYCと選んだチェーンを受け付けるか、誤送付時にどこまで支援するかも見ておきましょう。
現行JPYCと旧JPYC Prepaidは交換できないため名称とコントラクトを見分ける
では、なぜ「現行JPYCと旧JPYC Prepaidは交換できないため名称とコントラクトを見分ける」といえるのでしょうか。もっとも注意したいのが、2021年から発行された前払式支払手段のJPYC Prepaidとの違いです。旧トークンは2024年に名称がJPYC Prepaidへ変わり、2025年5月30日で新規発行を終了しました。現行JPYCとは法的な性格もコントラクトアドレスも異なり、発行会社は両者の交換を受け付けません。終了日と現行サービスはJPYC公式サイトで確認できます。
ウォレットに『JPYC』と表示されただけでは判断せず、どちらのトークンかを確かめます。使い道がPayPayのような日常決済だけなら、対応店舗や操作の手間も比べてください。web3で円を送る目的がある人には選択肢ですが、目的がなければ急いで保有する必要はありません。
『日本円のステーブルコイン』と聞くと、今あるお金より便利になる気がします。でも、ウォレットやネットワークを選ぶ手間まで含めて、誰の不便が減るのでしょうか。
企業の精算やweb3の支払いには、休日をまたがずプログラムで動く円が役立つ場面があります。一方、身近な立替精算ならPayPayや銀行振込で足りる人もいます。新しいから使うのではなく、自分の困りごとが一つ減るかで選んでいいと思います。
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参考資料
- JPYC|国内初の日本円建ステーブルコイン発行へ
- JPYC|シリーズB 2ndクローズ
- JPYC|偽トークンに関する注意喚起
- JPYC|JPYC Prepaid名称変更
- JPYC公式サイト|現行JPYC・JPYC Prepaid
