ステーブルコインはなぜ今広がった?ネットの中にドルが必要だった理由
夜中に暗号資産を売っても、銀行へドルを戻すには時間がかかる。国を越えるたび送金の会社と営業時間が増える。ステーブルコインは、インターネットの中に価格の落ち着いた待機場所が欲しいという不便から大きくなりました。今はその仕組みが、買い物や企業の送金へ外へ出ようとしています。
この記事は、2026年8月18日時点の情報をもとに作成しています。
暗号資産市場は、24時間動くドルの代わりを求めた
最初に必要としたのは誰でしょうか。暗号資産取引所では、相場が24時間動く一方、銀行送金は国や時間に縛られます。2014年に始まったTetherは、取引所の中や取引所同士でドルに近い価値を動かす手段として広がりました。値動きの大きい資産から一時的に退避する場所にもなりました。
その後、USDCなど発行体や準備資産の開示を重視する銘柄、暗号資産を担保にするDAI、決済会社が関わるPYUSDやRLUSDが登場しました。同じ1ドルを目指しても、誰を信用し、どの市場へ入ろうとするかが枝分かれしています。
高利回りが止まったとき、安定はどこまで残った?
成長は順調だったのでしょうか。2022年、USTはLUNAとの交換で1ドルを保つ設計と約20%の利回りで資金を集めましたが、売りが売りを呼ぶ循環に入り崩壊しました。法定通貨担保型でも、準備資産を置く銀行や発行体への不安で一時的に価格が外れた例があります。
これらの出来事から、『1ドルと表示される』だけでは足りず、誰が、何を使い、どの条件で1ドルへ戻すかが見られるようになりました。規制当局も準備資産、償還、仲介会社の管理を制度へ取り込み始めました。便利さを止めるためではなく、広く使うために戻り道を整える段階です。
日本では制度から始まり、店と銀行へ近づいている
日本では2023年に電子決済手段の制度が始まり、2025年にUSDC、2026年に円建てJPYCやJPYSCなど具体的なサービスが増えました。ローソン店舗の実証、京都の自販機、銀行と発行会社の提携は、暗号資産を持つ人以外の暮らしへ近づく動きです。
次の転機は、発行額より、日常のPOS、給与、請求書、海外送金へつながるかです。1店舗の実証から全国へ進めば、発行体だけでなくPOS、ウォレット、決済網の会社にも収益機会が生まれます。反対に、操作が難しく既存決済より高ければ、歴史は『試した技術』で止まります。
海外送金の待ち時間、店の決済手数料、給料日までの時間。どれが最初に変われば、普及したと実感できるでしょうか。
歴史を読むと、技術は大きな理念より、目の前の面倒を一つ減らしたときに広がっています。ステーブルコインも、名前を知らないままレジや請求書の裏で使われるようになったら本物かもしれません。その未来に期待しながら、誰の手間が減り、節約されたお金が誰へ戻ったのかまで見届けたいです。
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