月商1,000万円の店がステーブルコイン決済を導入したら、手数料はいくら減る?
売上は1,000万円あるのに、家賃、食材、人件費を払うと手元に残らない。そんな店にとって決済手数料は、レジの裏で毎月出ていく固定費に近いお金です。カード3.24%、PayPay1.60〜1.98%、ステーブルコイン0.98%の例を置き、導入後に本当に残る金額を計算します。
この記事は、2026年8月18日時点の情報をもとに作成しています。
月商1,000万円では、料率1%が月10万円になる
計算は売上×料率です。全額を3.24%で受けると月32万4,000円、1.98%なら19万8,000円、1.60%なら16万円、0.98%なら9万8,000円です。最大差は月22万6,000円、年271万2,000円。小さな飲食店なら機器更新やパート一人分を考えられる金額です。
ただし現金、カード、QRが混ざる店で、売上全部が一度に移ることはありません。ステーブルコインが売上の10%なら、3.24%から0.98%へ移る差は月2万2,600円です。まず利用率を10%、30%、50%と置くほうが現実的です。
安くなった手数料から、どの追加費用を引く?
答えは、端末・月額、円への交換、振込、ネットワーク、返金、会計連携、教育の費用です。月2万2,600円の節約でも、経理が毎日30分増えれば人件費で消えるかもしれません。反対に売上が即時に使え、振込と照合が減れば、料率表にない利益が増えます。
比較表には、決済料率だけでなく入金日、最低振込額、返金手順、障害時の代替、問い合わせ窓口を入れます。無料という言葉は、誰のどの作業が無料かを確認します。発行体、決済会社、店、利用者のどこかへ費用が移っているだけの場合もあります。
| 決済の公開料金例 | 月商1,000万円 | 3.24%との差(月) | 差(年) |
|---|---|---|---|
| カード3.24% | 32万4,000円 | — | — |
| PayPay1.98% | 19万8,000円 | 12万6,000円 | 151万2,000円 |
| PayPay1.60% | 16万円 | 16万4,000円 | 196万8,000円 |
| Stablecoin Pay0.98% | 9万8,000円 | 22万6,000円 | 271万2,000円 |
全売上が同じ決済へ移る仮定です。実際は利用率、端末、入金、返金、会計、人件費を加えて判断します。
節約した271万円が、店の未来をどう変える?
強気の想定では、価格を少し下げ、働く人を増やし、仕入先へ早く払えます。基本の想定では、利用率10〜30%から始め、月数万円の差を確認します。弱気の想定では、利用者が増えず、システムと教育の費用だけが残ります。三つを同じ表にすると導入判断がしやすくなります。
ステーブルコイン決済が店の味や接客を良くするわけではありません。でも決済に消えていたお金と時間が戻れば、本業へ使えます。導入社数のニュースを見たら、店一軒の利用率と残る金額を掛け、全国の売上へ広げる前に一店舗の生活を見ます。
利用率10%から始めて月2万2,600円が残ったら、値下げ、時給、食材、広告のどれが店を一番強くするでしょうか。
正解は店ごとに違います。だから手数料削減を『安い』で終わらせず、使い道まで決めてから導入するといいと思います。時給を50円上げる、廃棄を減らす冷蔵庫の積立にする、常連へ小さな特典を返す。数字が暮らしへ戻る道まで見えたとき、新しい決済は技術の実証から商売の道具になります。
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