月商1,000万円の店|ステーブルコイン手数料の試算

月商1,000万円の店でも、売上全部がステーブルコイン決済に変わるとは限りません。手数料を比べるときは、実際に切り替わる決済額、税の表示、月額料と追加作業をそろえます。公開料率を使い、仮定と実際の節約額を分けて計算してみましょう。
情報確認日:2026年10月4日。以下は月商・切替割合・料率を置いた計算例です。導入店の実測削減額や、個別契約の請求額・税引後利益ではありません。
月商1,000万円なら、全額で計算してよい?
月商には現金、カード、QRなどの売上が混在します。新しい方式へ切り替わるのが一部なら、その部分の現在の手数料と新しい手数料を比べます。現金売上や、別の料率の決済額まで同じ差額で計算しないことが大切です。
本稿の基本例では、切り替わる部分の現在のカード料率を3.24%、新しい決済料率を0.98%と仮置きします。前者はAirペイが案内するカードの通常料率、後者はStablecoin Payの開始発表の料率で、どちらも非課税の表示です。すべての店舗の契約料率を代表する数字ではありません。
参考:Stablecoin Payの提供開始・2026年7月13日|ネットスターズ
Stablecoin Payを使う場合も、店舗の端末・通貨・チェーン・精算などの受付条件を確認します。料率だけで、いまの会計で利用できるとは判断できません。

税別の料率と、非課税の料率をどう比べる?
PayPayが案内する1.60%・1.98%は消費税別です。1.60%には実店舗のライトプラン加入条件があり、月額料もあります。非課税の0.98%と、税別の1.60%をそのまま掛けて比較すると、店舗の支払額がそろいません。
支払額の試算と、納税後の利益を分ける
国税庁の標準税率10%を用い、月1,000万円を全額一つの方式で決済する仮定なら、カード3.24%は32万4,000円、PayPay1.98%の手数料は21万7,800円です。PayPayの1.60%では税込手数料17万6,000円に税込月額2,178円を加え、17万8,178円となります。
PayPayのライトプランには、別に加盟店あたり税別1,980円の初期費用も案内されています。上の月額例は1店舗とし、その初期費用を含めていません。サービスやプランの例外、実際の請求単位・丸め・ほかの費用は契約と明細で確認します。
Stablecoin Payの0.98%だけなら同じ決済額で9万8,000円ですが、これを総費用と決めつけることはできません。ここで比較したのは手数料等の支払額で、仕入税額控除などを含む消費税申告や、最終的な利益の差を計算したものではありません。
10%・30%・50%だけ切り替わると、差は?
カード3.24%から0.98%へ変える仮定では、料率差は2.26ポイントです。月商1,000万円のうち、その同じカード料率で払われている部分から10%・30%・50%が切り替わるとして計算します。年額は同じ条件が12か月続くと置いています。
| 月の切替決済額 | 追加費用を引く前の差額 |
|---|---|
| 100万円(10%) | 月22,600円/年271,200円 |
| 300万円(30%) | 月67,800円/年813,600円 |
| 500万円(50%) | 月113,000円/年1,356,000円 |
表は切替割合と料率を仮定した手数料の差です。追加の月額料、導入・連携費用、作業、返金等を引く前の数字で、利用率や導入効果を計測した結果ではありません。
全額が同じ条件で切り替わる仮定なら月22万6,000円、年271万2,000円の差になります。ただし、カード利用者全員が切り替える証拠はありません。まず自店の明細から、実際の対象額を取り出してください。
今の料率が低ければ、差も小さくなる?
Airペイには、条件と審査を満たす対象カード決済の料率を2.48%とするプログラムがあります。カードブランドごとの年間決済額上限や事業者の条件があり、全店舗・全決済の一律料率ではありません。本稿の月商1,000万円の店へ、そのまま適用できるとは確認していません。
すでに低い料率を使っている店なら、上の3.24%を自店の実際の料率へ置き換えます。決済手数料は通常、対象額に応じて変わる費用です。固定の月額料や導入費用と分け、既存プランをやめたときに本当に減る支払いだけを差額に入れましょう。
比較の式は、対象決済額×支払額をそろえた料率差-追加月額料-追加作業費です。導入費用が一度だけ掛かるなら、毎月の差額が正の場合に何か月で回収できるかも別に計算します。店側の手数料が下がることと、商品の販売価格が下がることは別の判断です。

店の明細から、何を計算しよう?
最初に、決済別の月間金額、実際の税込支払額、月額料、入金と返金の費用を明細から控えます。次に新サービスの見積りと受付条件を同じ期間で並べ、切り替わる額を複数の仮定で計算しましょう。
小さい範囲で導入を判断する場合は、決済件数と対象額だけでなく、入金照合、従業員の操作時間、エラー、取消や返金も記録します。試算と実績を比較してから、広げる範囲を決めてください。料率の低さだけで、売上や利益が増えたとは結論しないようにします。







