基礎知識

ステーブルコインのメリットとは?国や銀行が注目する理由を3分で解説

admin

ステーブルコインのメリットは、単に「暗号資産を便利に送れる」ことではありません。

注目されている理由は、国をまたぐお金のやり取りや、企業間決済の仕組みを変える可能性があるためです。投資家にとっては、コイン自体の値上がりよりも、銀行・取引所・決済会社がどの分野に参入するかを見るテーマといえます。

この記事は、2026年7月29日時点の情報をもとに作成しています。

最大のメリットは「ブロックチェーン上で使える安定したお金」

ビットコインなどは価格が大きく動くため、支払いや取引の途中で使うお金には向かない場面があります。

ステーブルコインは、米ドルや日本円などの法定通貨との連動を目指します。そのため、暗号資産の売買では、値動きの大きい銘柄を売ったあとに一時的に資金を置く役割で使われています。

実際、国際決済銀行(BIS)によると、ステーブルコインの主な利用は、現時点では日常の買い物より暗号資産市場での売買や資金移動です。Stablecoins: framing the debate|Bank for International Settlements

つまり、ステーブルコインは「値上がりを狙う投資商品」ではなく、デジタル上で動かせる決済用のお金として価値を持ちます。

国や銀行が注目するのは、決済が通貨の力につながるから

もし米ドル建てのステーブルコインが世界で広く使われれば、海外の人や企業が米ドルを使う機会も増えます。

米国では2025年に決済用ステーブルコインの制度を整えるGENIUS法が成立しました。米財務省は、ドル建てステーブルコインがドルの国際的な地位や米国債への需要を支える可能性があるとの考えを示しています。Statement from U.S. Secretary of the Treasury Scott Bessent on Enactment of the GENIUS Act|U.S. Department of the Treasury

一方、日本が国を挙げて円建てステーブルコインを普及させているわけではありません。日本では、3メガバンクが企業の社内外決済での活用を念頭に、円建てステーブルコインの実証実験へ向けた取り組みを発表しています。〖挨拶〗神山理事「点から線へ、線から面へ」(第10回中央銀行デジタル通貨に関する連絡協議会)|日本銀行

国や銀行が見ているのは、「新しいコイン」よりも、将来の決済網を誰が担うのかです。

海外とのやり取りは、本当にそんなに多いのか

日本の個人が海外送金を頻繁に行うケースは、多くありません。ステーブルコインがPayPayやSuicaの代わりになるとも、現時点では言えません。

一方で、海外に仕入先・販売先・子会社を持つ企業では、日常的に国境をまたぐ支払いが発生します。たとえば、海外工場への代金支払い、海外子会社への資金移動、輸出入の代金決済などです。

現在の海外送金は、送金元の銀行、海外の中継銀行、受取側の銀行が、口座残高を書き換えながら処理する「コルレス銀行」という仕組みが中心です。国ごとの営業時間、通貨交換、本人確認、複数のシステム間の確認作業があるため、時間や手数料がかかり、送金状況を追いにくいことがあります。III. The next-generation monetary and financial system|Bank for International Settlements

ステーブルコインで何が変わる可能性がある?

送る側と受け取る側が同じ仕組みを使えれば、ブロックチェーン上で資金の移転記録を共有しやすくなります。

さらに、「商品の受け渡しが確認できたら支払う」といった条件を付けたり、資産の受け渡しと支払いを同時に完了させたりする仕組みも考えられます。

ただし、ステーブルコインだけで海外送金の問題がすべて消えるわけではありません。法令確認、マネーロンダリング対策、通貨交換、現金や預金への交換といった手続きは残ります。

現時点で実際に多く使っているのは暗号資産の取引参加者です。海外送金では、銀行サービスが十分に届きにくい国の個人や小規模事業者で利用が広がる例があります。たとえばナイジェリアでは、家族への送金や小規模事業者の国際決済で、米ドル建てステーブルコインが使われています。Stablecoins in Nigeria: A Growing Cross-Border Channel|International Monetary Fund

まとめ

ステーブルコインの本当のメリットは、個人の買い物をすぐ便利にすることより、暗号資産・企業間決済・国際送金をつなぐ新しいお金の通り道になり得ることです。

日本での実用化はまだこれからです。ただ、米国の制度整備や銀行の実証実験を見れば、単なる暗号資産の流行として終わるのか、金融インフラの一部になるのかを見極める価値はあります。

まいのあとがき|海外送金って、そんなに身近?

正直、私も最初は「海外送金って一部の大企業の話では?」と思いました。

日本で暮らしていると、海外に送金する機会は多くありませんよね。だから、ステーブルコインが個人の生活を一気に変えるとは思いませんよね。

ただ、海外の仕入先や子会社と頻繁にやり取りする企業、海外から家族へ送金する人、銀行サービスが使いにくい国の人にとっては、送金の手間や時間は大きな問題ですね。

ステーブルコインは、その問題をすでに完全に解決した仕組みではありません。でも、「今の銀行送金で不便な部分を、誰がどこまで変えられるのか」を見ると、なぜ国や銀行まで注目しているのかが少し見えてきました。

参考にした公式サイト・公的機関

ABOUT ME
まい
まい
やさしいステーブルコイン編集部
新しい投資の話を聞くと、つい気になってしまう「まい」です。 いつか資産を大きく育てたい。でも、よく分からないまま話題に飛びつくのはちょっと怖い。そんな気持ちから、ステーブルコインについて調べ始めました。 このサイトでは、ステーブルコインとは何かという基礎から、USDT・USDC・JPYCなどの仕組み、国内取引所での買い方、運用方法、税金やリスクまで、公式情報を確認しながらやさしく解説します。 「普通の銀行振込じゃだめなの?」「価格が上がらないのに、どうやって儲けるの?」と引っかかったことは、管理人のあとがきにそのまま残します。 一緒に知って、比べて、自分に必要な投資なのか考えていきましょう。
記事URLをコピーしました